産業ガスから世界を読み解くための
キーワード解説
Dictionary
産業ガス業界辞典
CA貯蔵
【Controlled Atmosphere Storage】
読み:しーえーちょぞう
CA貯蔵とは、窒素ガスなど不活性ガスを注入し、内部の酸素濃度と二酸化炭素濃度をコントロールすることで野菜や果物など青果物の鮮度保存期間を延長する技術のこと。CAとはControlled Atmosphereの略称で雰囲気制御を意味する。リンゴなどの出荷調整時の品質保持の他、海外への青果物輸出などに使われている。青果物は収穫後も呼吸しており、人間同様に酸素を吸って、炭酸ガスやエチレンを吐き出している。呼吸のためのエネルギー源は青果物自身の糖分となることから、これが消費されて品質が低下する。雰囲気組成は、青果物の種類によって適したものに調整される。リンゴのCAでは、窒素発生装置で発生させた窒素を庫内に流し込むことにより、窒素90%:酸素5%:炭酸ガス5%の組成とする。ブルーベリーなどカビの発生を嫌う果物では、静菌作用のある炭酸ガスを15%に高めるケースもある。