お知らせ



2025.09.25
ガスレビュー No.1065号(2025年10月1日)を発刊しました
記事の見どころ
【市場動向】
ロシア、中国の台頭で全く異なる需給構造となったグローバルヘリウム市場
2025年のグローバルヘリウム市場は、半導体産業の停滞や、中国やロシアの台頭で需給の不確実性が増大している。グローバルサプライヤーは備蓄投資を進めるが、日本は備蓄が困難で調達リスクが高い。今後4~5年はこうした状況は続くとみられる。
【アセチレン動向】
まさかのアセチレン容器が足りなくなる
アセチレン容器は1980年代後半から90年代初頭に導入されたものがこれから続々と耐久期限の38年を迎えるため、新瓶への投資が不可避となっている。需要が長期的に減少している中で、余剰容器がある一方、長期間使われず行方不明の容器も多く、実際には容器不足のリスクが懸念されている。こうした状況を受け、容器使用料制度を導入して顧客からの早期回収を促進し、眠っていた容器の返却が進んでいる。この取り組みは安全面の向上にもつながっており、保安確保の重要な一歩となっている。
【セミコン台湾2025】
AIが牽引する市場と原材料の現地調達に本腰
今回で30回目となるセミコン台湾2025が9月10〜12日に台北で開催され、1,200社以上が参加した。台湾のエレクトロニクス市場は先端半導体の好調とレガシー半導体の低迷で二極化している。特に生成AI向けのサーバー用半導体が好調で、TSMCなどは設備投資を拡大中である。半導体原材料の現地調達も進み、TSMCは2030年までに68%を台湾内で調達する目標を掲げている。特殊材料ガスも海外依存からの脱却を模索中。日本の地方自治体も展示会に出展し、現地企業と連携を強化している。