産業ガスから世界を読み解くための
キーワード解説

ペレット（粒状）に加工されたドライアイスのこと。液化炭酸を原料にペレット状に成形するペレタイザーで製造する。粒状のドライアイスとなるため、ブロック状のドライアイスに比べ、表面積が大きくなり、保冷庫の隅々まで冷気を行き届かせることができる。

外部漏れの可能性のあるハンドル部を完全に遮断するため、伸縮するベローズ（蛇腹）構造をしたバルブのこと。ベローズが収縮し本体内部を密閉することでガス漏れを防いでいる。

酸素の純度を測るための分析計、かつては医療用酸素の純度分析法として薬局方で指定されていた。現在は磁気式酸素分析計も認められている。分析方法は、ガラス製の理化学試験器具を使用したもので手間暇がかかる作業であった。

半導体工場や化学プラントで使用される高圧ガス配管の仕切弁。90度回転で全開閉できるため操作性に優れる。流路がパイプと同じ円筒状であるため、他のバルブと比べて絵流体抵抗が極めて少ない。

断熱された状態で気体を膨張させたり圧縮したりした際に温度変化が起きるというジュール・トムソン効果を利用し、機械的に気体を断熱膨張させる装置のこと。深冷空気分離の空気冷却に欠かせない重要なパーツである。

呼吸不全患者に対して、自宅で酸素吸引させる治療法のこと。健康保険の対象となっている。患者が在宅で酸素吸引を行えるために酸素濃縮器と呼ばれる小型の酸素発生装置（ＰＳＡ方式）が使われ、酸素濃縮器のバックアップ用として小型軽量の酸素容器（ＦＲＰ製...続きを読む

高圧ガス容器(シリンダー）の別の呼称。一般的には内容積47ℓのシームレス中容器で、内容積1ℓ～30ℓのものはシームレス小容器と呼ばれる。大型のものでは、圧縮水素トレーラに使われる長さ8m程度（内容積1300ℓ）の長尺容器もある。

半導体工場で使用される特殊材料ガスを安全に使用するために特殊材料ガスシリンダーを格納する容器保管庫。ガスキャビネット、シリンダーキャビネット、ボンベボックスなどと呼ばれている。シリンダー交換時には窒素ガスによるパージ機能ガス漏洩に際して、洩...続きを読む

転倒事故を防ぐため、高圧ガスボンベを安全に使用場所に運ぶための鉄やステンレス製の台車。移動先で定置させるためのボンベスタンドもある。

アーク溶接法の中で、MAG(メタルアクティブガス)溶接法に用いるガスのこと。MAGガスには不活性ガスであるアルゴンと炭酸ガスを混合したガスを用いる。MAG溶接は、CO₂溶接に比べ、スパッタの発生が少なくなる、深い溶け込みが可能になるなど高品...続きを読む

高温になると燃えやすいマグネシウム合金インゴットの溶融時には、防燃性の高いガスで溶融窯をシールする必要がある。従来からこのマグネシウム溶湯のカバーガスには、六フッ化イオウ（ＳＦ6）と炭酸ガスの混合ガスが用いられてきた。ただ、ＳＦ6は温室効果...続きを読む

高分子膜が様々な物質に対して選択的透過性を持つことや物質によって透過速度が異なる性質を利用して気体成分の分離を行う技術。ガス分離では、窒素膜分離や酸素膜分離が工業用として実用化している。特に窒素膜分離装置は窒素ＰＳＡと並び、高圧ガス保安法適...続きを読む

高分子膜が様々な物質に対して選択的透過性を持つことや物質によって透過速度が異なる性質を利用して気体成分の分離を行う技術。ガス分離では、窒素膜分離や酸素膜分離が工業用として実用化している。特に窒素膜分離装置は窒素ＰＳＡと並び、高圧ガス保安法適...続きを読む

特殊材料ガスの微小な流量を電子制御するための機器。CVDや拡散、エッチャー、イオン注入、PVDなど半導体製造装置に特殊材料がすを供給する際に使われる。

Modifided Atmosphere Packagingの略で、窒素や炭酸ガス、酸素をそれぞれの食品に対して最適な比率で混合するガス封入技術のこと。通常の空気によるパッケージに比べ、酸化防止や風味保持といった効果が期待され、賞味期限を延...続きを読む

慢性閉塞性肺疾患（COPD）とは、気管支や肺胞が炎症を起こし、正常な呼吸ができなくなっている状態のこと。重症化すると在宅酸素療法を受けなければならなくなる。

シームレス容器製造法の一つ。継ぎ目なし鋼管を素材とした容器成型法で、容器底部と頭部をハンマリング、スエージリング、ヘラ絞りなどの加工法で成形する。

メタルイナートガスの略で、MIG溶接に用いられるシールドガスのこと。MIG溶接は、一般にステンレスやアルミ合金の接合に使われるアーク溶接法で、シールドガスにはアルゴン(不活性ガス)が用いられる。

長さの単位。1μmは、10－3乗mm.1μｍ以下では、N（ナノ）の単位を用いる。1Nmは、10－3乗μ、10－9乗mである。

がんの検査装置であるPET検査の診断薬の原料。酸素の安定同位体である酸素18（質量数18）を含んだ水。大陽日酸が深冷空気分離技術で製造している。