産業ガスから世界を読み解くための
キーワード解説

高圧ガスを充填した容器や配管設備のガス放出、遮断機能を持ったパーツ。容器充填時には、ガスの受け入れ口の役割も果たす。酸素バルブの口金の方式が日本列島の東西で異なる。これは、日本の産業ガス黎明期、酸素製造装置が東京、大阪に輸入されたが、東京に...続きを読む

産業ガスサプライチェーンにおいて、シリンダーガスを中心にユーザーにガス販売を行う事業者のこと。　もともと、溶接に関わる溶接機、溶接材料、そしてガスの3種の製品をユーザーに提供していたことから溶材商と呼ばれている。現在では溶接関連以外の用途（...続きを読む

鋼材のアーク溶接時に溶接部を酸素に触れないようにカバーするガスのこと。鋼材の場合は炭酸ガスが用いられ、不活性ガスでカバーするMIG（メタルイナートガス）、アルゴンなどでカバーするMAG（メタルアクティブガス）がある。

LPガス、アセチレン、アンモニア、フルオロカーボン、各種液化ガスを充填し貯蔵する容器。本体に溶接部を持つ構造で、円筒形に曲げ加工した胴部と上鏡板、下鏡板を溶接して製造する。

LPガスやアンモニア、フロン、アセチレンをはじめタンクローリーなどの低温容器は、胴体に縦方向または円周方向に溶接した溶接容器が使われている。

金属切断時の予熱用ガスの総称。鋼材の溶断では、酸素による酸化反応で切断するが、酸化反応が起こりやすいように切断部を加熱する。加熱用に使われるガスが溶断ガスであり、アセチレン、ＬＰガス、エチレン、水素などがある。

ある地域の供給力が足りない時に他地域からガス製品を輸送することを横持輸送という。通常のガス輸送は、ユーザーに製品を供給するためのものだが、横持輸送は直接ユーザーの販売にはつながらない輸送となる。全国的に供給力が低下している液化炭酸ガスでは、...続きを読む

オンサイト装置が止まった際にガス切れを起こさないよう液製品を供給量をカバーするためにおいておく装置のこと。普段は使わない旧型機をバックアップ用においておく場合がある。予備機のことをバックアッププラントと呼ぶこともある。

沿岸部を網などで隔離して養殖池を設ける海面養殖に対し、陸地に設置した水槽で魚介類を育成する手法を陸上養殖と呼ぶ。設置場所が水辺に限られないため、消費地に近い場所を選べば新鮮な養殖魚を低コストで輸送することができる。海洋資源の確保のためサーモ...続きを読む

深冷空気分離装置の空気前処理で製造した窒素ガスの冷熱で炭酸ガスや水分の除去に使う装置。90年代以降、吸着剤による前処理が登場、現在ではあまり使われない前処理法である。

既存のエアセパレートガスプラントなど産業ガス製造プラントを廃棄して新たにプラントを立て直すことを指す。

体積の単位。立方メートルのことだが、業界慣例では、「リューベ」と呼称する。これは㎥を漢字で表記する際、立方米とし、この読み方からリューベになったとみられる。産業ガス業界では、S㎥とN㎥の二つの㎥を使っている。S㎥は30℃、1気圧の体積、N㎥...続きを読む

この圧力以上になると、いくら温度を下げても液化しない点。酸素50.1atm 、窒素33.5atm、アルゴン48atm、ヘリウム2.26atm、水素12.8atm、炭酸ガス72.9 atm

この温度以上ではいくら圧力をかけても液化しない点のこと。酸素118.4℃、窒素147.1℃、アルゴン122.5℃、水素240.2℃、炭酸ガス31℃。

レーザを発振するために使われるガス。ガス発振のレーザにはCO₂レーザ、エキシマレーザがある。CO₂レーザでは、3種混合（ヘリウム+窒素+炭酸ガス）が一般的。エキシマレーザでは、ネオン、ヘリウムにキセノン、クリプトン、フッ素の混合ガスを使用す...続きを読む

大気中に微量に含まれるガスの総称。ネオンは0.0018%、クリプトン0.000114%、キセノン0.00000087%しか含まれておらず、希ガスとも称されている。

容器やローリーに充填しているガス量を重量で計測するための機器。対象物をロードセル部に載せ、その際の金属のひずみを電気信号に変えて重量を計測する。

液体酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの液製品を液体のまま輸送する車のこと。低温容器、加圧蒸発器、ポンプを装備している。車載タンクから客先CEへの移充填では、ポンプ方式とローリータンクの内圧を上げて差圧充填する方式がある。

液体酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの液製品を液体のまま輸送する車のこと。低温容器、加圧蒸発器、ポンプを装備している。車載タンクから客先CEへの移充填では、ポンプ方式とローリータンクの内圧を上げて差圧充填する方式がある。

労働者が業務中に病気やけがをすることを防ぐために、労働安全衛生法で26年4月より新たに酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、ヘリウムなど13種類の高圧ガス安全管理が強化される。これは24年4月にアンモニアやアセトンが規制強化になったことに続く動...続きを読む